冬馬

「親戚が福祉医療関係の職業に就いていたから、
自分もなんとなくその道を進むんだろうと思っていました」

冬馬さんが掲げた将来の夢は看護師である。

ジェンダークリニックにはうつ状態に陥り、
リストカットや自殺未遂までしてしまう患者や、
保険適用外の高額医療のため、治療に踏み切れない未成年の患者もいる。

同じLGBTの友人の母親からそんな話を聞いた彼は、
「当事者である自分だからこそできることもある」と、
看護師を目指す決意を固めたという。

彼にも悩んだ時期があった。

無理やり制服のスカートを穿かされるのが、
周りに「彼女」扱いされるのがたまらなく嫌だった。

それでも自分自身が何者かを伝えるべき相手に伝えるために、
そして同じように悩んでいる人に寄り添うために、
彼はこの先も精一杯戦い続ける。
写真: うさみさき
文: 恒記
モデルをやりたい方はこちらナナぶんのイチ写真展とは:
セクシュアルマイノリティ(LGBT)とされる私たちを身近に感じて欲しい。
そんな思いを込め、当事者の日常を切り取った写真展企画が「ナナぶんのイチ写真展」です。
LGBT×日常×写真のWEBメディアとして生まれ変わりました。